少爷又现身了,怀念啊~~
CAST
リオウ:小田久史
ナナミ:松冈由贵
フリック:中村悠一
ビクトール:小西克幸
アップル:能登麻美子
シュウ:速水奨
ルック:福山润
ティル:鈴村健一
グレミオ:子安武人
幻想水滸伝Ⅱ 第六話「英雄」
リオウ:うそだっ!!
シュウ:落ち着いてください、リオウ殿。皆の前です。
リオウ:だって、シュウ。新同盟軍に、ハイランドに下ってくれって、本当にジョウイがそんなことを言ったの?
シュウ:はい。先ほど王国軍団長に通して、正式な文書が。
フリック:なんてこった。ジョウイがルカの後を継いだっていうから、今度こそ、休戦条約が結ばれると思ってたのによ。
ビクトール:条約なんか、またいつやぶられるかわからない。そういうことだ。
リオウ:だったら、降伏するよ。それで戦いは終わるんだね。
シュウ:何をおっしゃいます!われわれ新同盟軍の思いを裏切るおつもりですか。
リオウ:だって、それじゃ!
ナナミ:リオウ……。
シュウ:わたしは、常々あなたとジョウイ殿が親友であることを危惧しておりました。彼の誘いがあれば、あなたは何の疑いも持たず、敵の罠へ飛び込んでしまうのではないかと。これを機会に、ジョウイ殿のことはお忘れください。
リオウ:シュウ!
シュウ:戦いは続行します。アップル、各部隊にそのように伝令を出せ。
アップル:分かりました。
ナナミ:リオウ!!……ひどいよ、シュウさん。リオウとジョウイのこと、何もわかってないくせに!リオウはルカを倒せば、この戦いが終わるって。みんな元通りになれるって頑張ってきたのに。なんでこんなことになっちゃうの!なんであの二人が戦わなくちゃいけないの!
ビクトール:ナナミ、落ち着け。
ナナミ:あの二人は、けんかなんかしちゃだめなんだから!!
アップル:ナナミちゃん……
ルック:はぁ、ったく。あまったれるんじゃない。
アップル:ルック!その言い方。
ルック:何の犠牲も払わずに、真の紋章の力が手に入るわけないってことさ。君たち、前の戦いでそんなことも学習できてないの?
フリック:だから……!
ビクトール:おい、ルック。まさかリオウの紋章にも、あいつみたいに。
門番:軍師殿、何事ですか。たった今、リオウ殿がお一人で城の外へ。
一同:ああっ!
ルック:はぁ、やれやれ。
(郊外)
グレミオ:ぼっちゃん、お茶が入りましたよ。
ティル:ありがとう。グレミオ。
グレミオ:しかし、参りましたね。解除されたと思っていた国境の警備が、また厳しくなってるなんて。ハイランドと新同盟軍の戦争、まだ終わってなかったんですね。
ティル:いいよ、別に急ぐ旅でもないし。
グレミオ:それもそうですね。ああ、火が消えてしまいます。薪を拾ってきますよ。
リオウ&グレミオ:……あっ!
ティル:グレミオ?大丈夫?
グレミオ:あ、はい。
リオウ:ごめんなさい!僕が前を見てなかったから。
ティル:立てる?ほら、掴まって。
リオウ:すみません。
(紋章同士が共鳴する)
グレミオ:い、今のは。ぼっちゃんと、その子の手から光が。
ティル:ソウルイーターが反応した!?
リオウ:あ、離してください!
ティル:君、強い紋章を宿してるね。もしかして、27の真の紋章?
グレミオ:真の紋章?ああ、まさかあなた、リオウ君ですか?新同盟軍のリーダーが、真の紋章を宿していると聞いたことがあります。
ティル:君が?
グレミオ:いけませんよ。こんな真夜中にお一人で。城までお送りしましょうか。
リオウ:いいです!そんなの!!
グレミオ:え!?あっ……ぼっちゃん、どうしましょう?
ティル:グレミオ、この子に、お茶を入れてくれないか。
グレミオ:えぇ?あ、ああ……はい、すぐに。
(憩いのひととき)
グレミオ:はい、どうぞ。温まりますよ。
リオウ:ありがとう、ございます。
ティル:落ち着いたかい?
リオウ:はい。
ティル:ぼくでよかったら、話してごらんよ。話すだけで楽になったり、いろんなことに気付いたりできることって、けっこうあるからさ。
(心を打ち明ける)
ティル:ハイランドの新しい皇王は君の親友か。それで、城を飛び出してきたんだ。
リオウ:ジョウイと戦いたくないんです。だから、ぼくが降伏さえすればーー
ティル:そんなに簡単にはいかないよ。おそらく君たちは、どこかで道が変わってしまったんだ。
リオウ:そんなことありません!だって同じことを、僕たちは誓い合ったんです。
ティル:そのときいる場所とか、周りにいてくれる人の気持ち、そして、君を信じる人々の希望、いろいろなものが交わって、未来への道が生まれる。この地上には、土地の数や人の数だけ正義があって、みんながそれを信じて、貫こうとする。
リオウ:じゃ、ジョウイも?
ティル:たぶんね。
リオウ:そんな……だったら、戦うしかないじゃないですか!
ティル:残念ながら、僕たちは戦いに勝利するしか正義になれる方法を知らない。だから、戦争はなくならない。今、君がハイランドに行っても、きっと殺される。その子が止めても、周りがそれを許さないだろう。それをわかってたから、君の軍師は止めたんだ。
リオウ:あっ!
ティル:死んじゃだめだよ。信じた者のために生き、信じた者のために戦って、そして勝つんだ。信じたことを、貫きたいならね。
リオウ:信じたことを……あっ、ところで、あなたは、いったい?
ティル:ぼくはーー
ナナミ:リオウ~。
リオウ:あっ!?
一同:リオウ~リオウ~リオウ殿~リオウ~
グレミオ:お迎えが来たようですね。
ティル:さあ、お行き。君がどんな道を辿るのか、遠くから見守っているよ。
リオウ:ありがとうございます。
(みんなと合流)
リオウ:ナナミ、みんな!
ビクトール:リオウ!
フリック:無事だったか、リオウ。
ナナミ:リオウ!
リオウ:待って、ナナミ!後ろ付き、あっーー
ナナミ:リオウ!リオウ!リオウ!リオウ!リオウ!ああ、大丈夫?どこも怪我してない?
リオウ:大丈夫だよ、ナナミ。僕はもう、大丈夫。
シュウ:それは、本当ですか。リオウ殿。
リオウ:シュウ。僕は最後まで戦うよ。それしかないんだね。僕が信じた未来のために。
シュウ:そうです。そしてあなたは、この国の、ここにいるみんなの未来に必要とされています。だからわたしは、あなたを守るために、どんな汚名をも受けましょう。
リオウ:ありがとう。シュウ。
ナナミ:リオウ。
リオウ:行こう、ナナミ。今度こそ、この戦いを終わらせなきゃ!
ナナミ:今度こそ、終わる……。リオウも、ジョウイも、けんかしなくなる?
リオウ:うん。きっと!
グレミオ:行ってしまわれましたね。だけど、ぼっちゃん。よろしかったんですか。ビクトールさんたちにお声を掛けなくて。
ティル:うん、いいんだ。
(テレポートで現れた)
グレミオ:ああっ!あなたーー
ティル:ルック!?
ルック:うちの小さいのが、迷惑をかけてみたいだね。
グレミオ:あ、もしかして、ルック君がお礼をおっしゃるんですかあ。ぼっちゃん、あしたは雪ですかね。
ルック:切り裂くよ、この死に損。
グレミオ:ああっ!ごめんなさい!
ティル:ルック、あの子の紋章は?
ルック:輝く盾の紋章さ。今のところはね。
ティル:今のところ?
ルック:元は一つの紋章だったのさ。なのに二つに分けたりするから、宿した者は戦わなければならない。真の紋章の呪いってやつだね。
ティル:呪い……。
ルック:心配なら、手伝ってやれよ。
ティル:君たちがいるだろう。なら大丈夫。
ルック:僕は入れないでよ。まったく冗談じゃない。
ティル:ふふっ、あいかわらずだね、ルック。だけど、みんな元気そうで、よかった。
ルック:君もね、ティルマクドール。
ナナミ:それでさ……聞いてるの?
リオウ:さっきの人、だれだったんだろう。またどこかで会えるかな。